メディア掲載レビューほか *組織の経営学* 米国がリードする最新の組織論研究を第一人者がまとめた書。訳者である慶応義塾大学経営管理研究科·高木晴夫教授は「原書は米国の多くのビジネススクールで使われているベストセラー教科書である」と紹介しながら、日本がこの分野の研究で米国から10年後れを取っているとも指摘する。 加えて、本書の骨子となる「組織の行動原理の確立（組織の理論）」と「自分のビジネスにふさわしい組織の構築（組織の設計）」は、日本企業が早々に取り組むべき重要課題となるであろうと強調している。 “教科書”と位置づけられている通り、第1章は「組織とは何か」の基本解説から始まるので、初心者でも読み進めるうえで苦はないだろう。企業は生き残りをかけて変化し、取り巻く環境と相互作用しなければならない今日の状況では「オープンシステム」が必然だとし、その基本構造や構成要素を子細に検討していく。 強調点の1つとして「コンティンジェンシー理論」を示す。コンティンジェンシーとは、1つのことが他に左右される状況のこと。外界との関わりの中で最適化を求める組織のモデルやアプローチ法を整理する。また各章末には、要点のレビューに役立つ「討論課題」を設定している。 (日経ビジネス2003/1/13Copyright·2001日経BP企画..Allrightsreserved.) -- 日経BP企画 出版社からのコメント 組織理論を網羅的、体系的に扱った本はなかなかありません。本書は、海外の大学、ビジネススクールのテキストとして用いられるものですが、企業の事例を随所に盛り込みながら解説しており、ビジネスマンが組織の理論を分かりやすく知るための好適書だと思います。以前に『組織行動のマネジメント』が弊社より出版されましたが、それは「組織内の個人」を分析の単位としたミクロ的なアプローチを取っていますが、本書は組織全体を分析の単位としており、マクロ的にアプローチしているところが相違です。 内容（「BOOK」データベースより） 組織のメカニズムを理解し、競争力と活力を引き出す。ビジネススクールが教える組織理論のテキスト。 内容（「MARC」データベースより） ビジネスをするための組織はどのような原理で動くのか。自分のビジネスにふさわしい組織をいかにつくるかなど、組織をマネジメントするための必須知識を提供。アメリカのビジネススクールで使われているベストセラー教科書。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) ダフト,リチャード·L. ヴァンダービルト大学教授。専門は組織理論研究とリーダーシップ。シカゴ大学で1971年にMBA、74年に博士号を得る。教鞭を執る傍ら、リーダシップや組織変革、組織行動などについて、企業や政府機関のコンサルティングも行っている 高木/晴夫 慶応義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授。1973年慶応義塾大学工学部管理工学科卒業、75年同修士課程、78年同博士課程終了。84年ハーバード大学ビジネススクール博士課程卒業。同大学より経営学博士号(DBA)を授与される。慶応義塾大学大学院経営管理研究科助手、助教授を経て、94年より現職。専門は組織行動学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)